シブヤ大学は、
“見つける学び場”です。
シブヤ大学は、まちのあらゆる場所を教室に、多様な授業を開催しているNPO法人です。
2006年の開校以来、開催した授業は1,600講座以上。これまでに45,000人以上が参加しています。
新着授業
誰でも参加できます!
都市で立ち止まる3日間
〜日韓共同チャムシソム in 渋谷〜
あったらいいな、こんな図書館
~図書館の新しい使い方を考える~
「今夜は、無礼講。2026」~お座敷あそびは奥が深い!
「問い」と「解」について考える
~なぜパズルにハマるのでしょう?~
ペルーの手仕事と森の恵の魅力を深掘り!元JICA隊員たちとの南米カルチャートーク!
マイ・リトル・ブッダをつくろう〜恋愛編〜
最新授業レポート
終了した授業の内容をお伝えします
ペルーの手仕事と森の恵の魅力を深掘り!元JICA隊員たちとの南米カルチャートーク!
今回の授業は、「ペルーの手仕事と森の恵みの魅力を深掘り!元JICA隊員たちとの南米カルチャートーク!」と題し、JICA(国際協力機構)ペルー青年海外協力隊として現地で活動されたお二人を講師にお迎えしました。現地での経験に裏打ちされた「リアルなペルーの魅力」を、五感を通して学ぶ機会となりました。ペルーと聞くと、マチュピチュやナスカの地上絵といった世界遺産を思い浮かべる人が多いかもしれません。しかし実際のペルーは、現在もなお多様な自然、美食、民芸に恵まれた魅力あふれる国です。授業では、スライド写真や解説に加え、現地産のコーヒーやお菓子を味わい、民芸品に直接触れるという、まさに五感で体感する内容となりました。最初の案内人は、ペルー青年海外協力隊 林業・森林保全隊員として活動された毛笠貴博さん。「なぜ森を守る必要があるのか」という問いから授業は始まりました。森は動植物のすみかであり、水資源を支え、気候変動の緩和に寄与し、さらには食料供給源として人間の生活を支えています。特に水資源の大事さが印象的で、コミュニティが同じ流域で形成されているという話も興味深かったです。 また、森は文化多様性の源でもあり、鳥の羽など森の動物や植物に着想を得た工芸品や装飾文化も生まれることから、「森を壊すことは100年後の文化を壊すこと」という言葉が語られました。この言葉は強く心に残りました。後半では、「どうやって森を守るのか」という実践的な取り組みも紹介されました。森林資源に依存して暮らす人々とともに、コミュニティで保全を進める活動です。ちょうどその説明にさしかかる頃、教室にはコーヒーの香りが漂い始めました。森の恵みである現地産のコーヒーを地元のお菓子とともに味わいながら、その背景にある人々の営みを思うと、普段何気なく飲んでいる一杯が、いつも以上に深い味わいに感じられました。 続いて、ペルー青年海外協力隊 デザイン隊員として活動された山本知歩さんのお話です。ペルー通商観光省手工芸観光技術革新センターで、手工芸品のデザインやプロモーション向上に携わってこられました。 山本さんが現地で収集された工芸品を囲みながら、一つひとつの背景にある物語を伺いました。色鮮やかな工芸品は、森に生きる鳥や植物の色彩から影響を受けているといいます。先に学んだ「森が文化を育む」という話が、ここで具体的な形となって目の前に現れました。また、シャーマン文化や、屋根に牛の置物を二体飾る風習など、生活に根差した文化の紹介もありました。ペルーは約9割がキリスト教徒といわれていますが、素朴で愛らしい「トウモロコシを抱えた天使」の人形のように、ヨーロッパの神々しいキリスト教関係の美術とは異なった、地域の人々の暮らしと信仰が融合した独自の文化が民芸品からも感じられました。 最後の振り返りでは、自然や現地の人々のリアルな生活を感じて理解や親近感が深まったとの声や、「遠くて行けないと思っていたけれど、行ってみたくなった」という声も聞かれました。授業が終わってからも、熱心に講師に質問をする参加者が多く見られ、最後まで参加者の熱意が感じられました。授業前よりも、確実にみんなとペルーとの距離が縮まったように感じます。 (レポート:宮本佳幸、写真:大澤悠季、高橋ゆめ)
「問い」と「解」について考える ~なぜパズルにハマるのでしょう?~
本授業は、パズル専門誌を出版する株式会社ニコリの代表取締役である安福 良直氏を講師にお迎えし、数独やクロスワード、漢字合わせ札、推理パズルといったパズルを題材に、解き方を学ぶだけでなく、実際にパズルを作る体験も行う内容でした。授業全体の構成と概要授業は大きく二部構成で、前半は用意されたパズルのルールや解き方などを学ぶ講義形式の授業、後半は参加者自身がパズルを作るワークショップでした。この授業を通して、単にパズルの解き方を学ぶだけでなく、「作る」という体験を通して、パズルを多角的に捉える学びの機会になったと感じました。前半:パズルの解き方と背景について前半の講義では、数独、推理パズル、「四角に切れ」という論理パズルを中心に、ルールや基本的な解き方について解説がありました。この講義では、単なる解法の説明にとどまらず、それぞれのパズルにまつわる歴史やエピソードも紹介されました。ここでは、これらのエピソードの中で、私が特に印象に残ったものを例として挙げます。まず数独については、もともとアメリカで開発された「ナンバープレイス(ナンプレ)」をもとに、1980年代にニコリの当時の代表であった鍜治真起氏によって、「数字は独身に限る」という名称で日本に紹介されたことが説明されました。この「数字は独身に限る」が略されて「数独」となり、日本国内で広まりました。さらに、この「数独」がイギリスの新聞に取り上げられ、「Sudoku」という名称で世界的に広まっていったという経緯が紹介されました。世界的に知られている「数独=Sudoku」の歴史に触れる機会となり、非常に興味深く感じました。また、日本における数独文化の特徴についても紹介がありました。数独の読者の中には、問題を解くだけでなく、問題を作る「作家」が存在し、作品を投稿し合いながら評価し合う文化があるという説明がありました。このことから、パズルは単なる個人の趣味にとどまらず、人と人とをつなぐコミュニケーションの一形態としても発展している点が、非常に興味深いと感じました。さらに、数独や「四角に切れ」といった論理パズルは、近年では小学校の算数教育などにも活用され始めているという話もありました。「四角に切れ」は、指定された面積を持つ四角形で方眼を埋めていくパズルですが、面積を考える際に九九を自然に使う必要があります。この説明から、「四角に切れ」は、九九、すなわち掛け算と図形の関係を理解するうえで、非常に分かりやすい教材であると感じました。このように、パズルが趣味の領域にとどまらず、教育の場でも活用されている点から、パズルの持つ可能性の広さを改めて実感しました。後半:パズルづくりのワークショップを通して後半は、パズルづくりのワークショップが行われました。参加者は、それぞれ作ってみたいパズルを一つ選び、講師の安福さんからアドバイスを受けながら、実際にパズルを作成しました。パズルを「解く」場合は、与えられたルールとヒントをもとに正解を導き出しますが、「作る」場合は、まずどのような解を設定するのかを考え、その解にたどり着くためのヒントを逆算して設計する必要があります。このヒントの設計が特に難しく、作り手の工夫や試行錯誤を強く実感しました。当然ではありますが、「解く」よりも「作る」という行為の難しさを、このワークショップを通して実感しました。このワークショップで、私は「四角に切れ」の設計に取り組みました。当初は、適当なサイズの方眼に、そのマス目を埋めるように長方形や正方形を配置し、数字を適度に配置すればよいと考えていました。しかし安福さんからは、まずどこに数字を配置するかを決め、それに合わせて四角形を配置していくという、ヒント設計の考え方を教えていただきました。実際には、ヒントを配置する場所を決めたとしても、解が成立する四角形の配置を考えることは難しく、問題として完成させるまでに何度も修正を重ねました。ただ、このような紆余曲折を通してパズルを完成させたからこそ、実際に問題が完成したときの達成感は大きく、私にとって非常に印象に残る体験となりました。このワークショップを通して、パズルを見る視点が変わり、以前よりも深く興味を持つようになったと感じています。パズルとコミュニケーションについての考察授業の最後に、安福さんから「パズルは何を表現したいかが重要である」という言葉がありました。ワークショップ後の振り返りでも、多くの参加者が、自分の作ったパズルにどのような意図やストーリーを込めたのかを語っていました。私自身もこのやり取りを通して、パズルは単なる問題ではなく、作り手の考えや思いを伝える表現手段であると、改めて感じました。この点は、前半で紹介された数独の文化、すなわち読者と作家のコミュニケーションを通して発展してきたという話とも重なります。私個人の印象として、パズルは一人で黙々と楽しむものというイメージがありましたが、実際には人と人とをつなぐコミュニケーションツールの一つとしての側面も持っているのだと感じました。まとめ最後に、この授業では、授業開始前に事前配布されたパズルに取り組むことができ、参加者の皆さんが授業開始前から黙々とパズルに集中している様子が印象的でした。私自身も、気づくと時間を忘れてパズルに向き合っていました。今回の授業を通して、パズルは単なる娯楽ではなく、学びや表現、そしてコミュニケーションの手段にもなり得るものであると、私なりに理解を深めることができました。個人的には、今後パズルに触れる際には、「解く」だけでなく「作る」という視点も意識して楽しんでいきたいと感じています。(レポート:山口圭治、写真:宮島洋人)
ひとりの大人として、誰かの“安心”になれる 〜バディチームが目指す「みんなで子育て」とは〜
本授業は、前半にNPO法人バディチーム理事長の岡田さんによる講義、後半に講義を受けた参加者が二つのグループに分かれ、印象に残った点や感じたことを中心に対話を行うセッション、という二部構成で進められました。「さまざまな理由で子育てが大変になっている家庭に訪問して子育て支援を行い、虐待防止などに取り組む」というテーマは、社会的に重要である一方で非常に重く、どのような授業や対話になるのだろうか、授業前は少し期待と不安が混じっていました。私自身が今回、スタッフとしてこの授業に参加した理由は、子ども虐待などの事件のニュースに触れるたびに、強いやりきれなさや無力感を覚えながらも、当事者への支援というところまで自分が踏み込めていない現状があったからです。問題意識は持っているものの、実際にどのような支援が行われているのか、支援に携わる人たちがどのような思いで活動しているのかを知らないままでは、自分の気持ちもどこか宙に浮いたままのように感じていました。今回の授業は、そうした疑問に向き合うきっかけになるのではないかと考え、参加を決めました。岡田さんの講義では、訪問型子育て支援を行う「バディチーム」の具体的な活動内容について、丁寧な説明がありました。支援の対象となる家庭の状況や、その背景にある社会的な要因、また、支援を進める際に大切にしている考え方についても、具体例を交えながら語られていました。支援を必要とする家庭から本当に声が上がるのか、声が上がらない場合にどのように家庭を見つけ、どのようにアクセスしていくのか、講演や後半の対話セッションにおける参加者からの質問に対しても、一つひとつ誠実に答えてくださっていたことが印象的でした。このようなやり取りを通して、これまで断片的な情報としてしか知らなかった「訪問型子育て支援」という取り組みについて、その全体像を少し理解できたように感じています。特に印象に残ったのは、支援において使われる言葉の選び方です。家庭の状況を「問題」と表現するのではなく、「心配」という言葉に置き換えて関わっているというお話がありました。「問題」という言葉には、どうしても評価や断定のニュアンスが含まれがちですが、「心配」という言葉にすることで、「一緒に向き合いたい」「同じ立場で考えたい」という姿勢が相手にも伝わりやすくなるという説明に、深く納得しました。言葉一つで関係性のあり方が大きく変わること、そしてその言葉選びが支援の入口として非常に重要であることを改めて実感しました。また、団体名に「バディ」という言葉が入っている通り、支援する側とされる側という上下関係ではなく、相手に寄り添い、同じ目線で、同じ方向を向いて課題に取り組む姿勢が一貫していることも強く伝わってきました。支援を行う際に、「してあげる」という印象を相手に持たれないよう、関係性を丁寧に築きながら活動を続けてきたというお話からは、家庭ごとに事情が異なる中で、一つひとつの関係に向き合うことの難しさや、時間と労力を要する現場の苦労がうかがえました。さらに、バディチームの活動が単独で行われているのではなく、他のNPO団体や行政、学校などと、それぞれの役割に応じて連携しながら進められている点についても学ぶことができました。特に、子ども家庭庁の設立をきっかけに、子どもや家庭を取り巻く支援がより組織的につながり始めているというお話は印象的でした。個々の善意や努力に頼るのではなく、社会全体で子どもと家庭を支える仕組みが少しずつ整えられてきていることを知り、希望を感じると同時に、その仕組みを実際に機能させていく難しさについても考えさせられました。一方で、活動内容を多くの人に理解してもらうことの難しさについての話もありました。具体的な事例を紹介することは理解を広げるうえで重要ですが、同時にプライバシーへの最大限の配慮が求められます。そのために、事例をある程度抽象化し、マンガという形で表現する工夫がなされているという紹介がありました。支援の現場を伝えたいという思いと、当事者を守る責任との間で、常に悩みながら発信を続けていることが伝わってきました。後半の対話セッションでは、参加者同士がそれぞれの立場から感じたことや考えたことを共有しました。「普通」という言葉の難しさや、自分自身が育ってきた家庭環境を基準に物事を判断してしまう危うさ、不適切な養育環境が世代を超えて連鎖してしまう可能性など、簡単には答えの出ないテーマについても率直に意見が交わされました。参加者の多くが強い問題意識を持ち、「何とか力になりたい」という思いを抱いていることが伝わってきたことも印象的でした。一方、講義資料の中で示された「児童相談所における児童虐待相談対応件数」のグラフでは、1990年には1,101件だった相談件数が、2001年には23,700件、そして2023年度には225,509件にまで増加しているという数字は、想像をはるかに超えるものでした。この増加は、子どもの数が減少している中で虐待そのものが増えているのか、相談という行為が社会に浸透してきた結果なのか、いずれによるものかは単純に結論づけることはできません。しかし、ニュースとして報道される虐待事件が、実際にはごく一部に過ぎないという現実を突きつけられたように感じました。本授業を通して、子育て支援や虐待防止の活動は、特別な誰かが「してあげる」ものではなく、当事者と同じ目線に立ち、関係性を丁寧に築きながら「一緒に向き合う」営みであることを学びました。家庭ごとに異なる状況の中で、画一的な支援が通用しない難しさを感じる一方で、だからこそ人と人との関係性を大切にした支援の持つ力を強く実感しました。今回の授業は、これまで漠然と抱いていた「何かしたいが、何ができるのかわからない」という思いを、現実の活動や具体的な言葉を通して見つめ直す貴重な機会となりました。支援の現場を知ることは、社会の課題を知ると同時に、自分自身の立ち位置を問い直すことでもあると感じています。今後も、この学びを一過性のものにせず、社会の中で自分に何ができるのかを考え続けていきたいと思います。(レポート:山口圭治、写真:小林大祐)
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